札幌市学校教護協会

協会について(協会概要・沿革)

札幌市教護協会の概要

 札幌市学校教護協会は、本市生徒の健全育成のために、市内の公立・私立の全中・高・中等教育学校が加盟し、各学校の校長を「理事」、生徒指導担当教員を「幹事」として組織された団体である。
 その歴史は、すでに戦後の学制改革以前にその始まりを見ることができる。したがって、長い時間の経過の中で、名称、組織、規約等が見直され、変更・改正されたが、その度に活動の充実・強化が図られて今日に至っている。
 この10年間で子どもたちを取り巻く環境は激変した。携帯・スマートフォン等の普及が一段と加速し、誰とでもコミュニケーションがとれるSNSツールで、顔の見えない相手との通信や全国各地の相手とも連絡がとれるようになり、それに伴って多くのトラブルが発生することになった。SNSによる誹謗中傷の書き込み、グループはずしや誹謗中傷等のいじめ、猥褻画像の要求・拡散、個人情報の流出、携帯・スマートフォンの校内への持ち込み・盗撮、出会い系の利用など被害者にも加害者にもなりうる事案が多く発生している。そのため近年は、各校で外部講師を活用した情報モラル教室を積極的に開催、入学説明会の際には各警察署と連携し、保護者に啓発活動を行う場合が多い。
 一方、暴力事案(対教師・生徒間・器物破損・学校間)は平成22年度~25年をピークに減少を続け、学校生活については、以前と比べ札幌市全体が落ち着いた状況となっている。しかし、いじめや家出等は高止まりで横ばい状態であり、不登校に関しては右肩上がりの増加傾向となっている。また、生徒自らが命を絶つという痛ましい事案が連続したことも記憶に新しいことで、札幌市では毎年8月末から9月末までの期間を「子どもの命の大切さを見つめ直す月間」として全校で取り組むこととした。
 また、非行の低年齢化や保護者対応、携帯・スマートフォン等が小学生にも普及しているなど小学校との連携の必要性から、小学校長会と連携し各区に教護担当の校長先生一人の配置をお願いし、理事幹事研修会や年5回開催される各地区幹事研修会に参加いただき、中学校・高等学校との情報の共有化を図っている。

札幌市学校教護協会の沿革(機関紙『はぐくみ』より一部抜粋)

■大正15年(1926年)4月、市内中学校(札幌師範学校、札幌第一中学校、札幌第二中学校、札幌工業学校、北海中学校)5校をもって、月一回、校長が校外指導の連絡を行い、それぞれの学校職員に校外監督係を置き、市内を巡視する。代表に札幌師範学校長柴垣則義氏がなる。

■昭和8年5月、名称を「札幌市学校校外教護協会」と称し、その組織を強化して、理事長に札幌第一中学校長山田幸太郎氏が選出され、事務所を第一中学校に置く。また、専任主事として、三浦竜一郎氏(元札幌警察署捜査主任)を任命し、校外の指導にあたる。

■昭和17年7月、庁立札幌高等女学校長江原玄治郎氏が理事長に互選され、事務所も同校に移す。

■昭和22年5月、新学制の実施により、新制中学も加えて組織を拡大し、札幌市立一条中学校長に補せられた伊坂員維氏が引き続いて理事長となり、事務所を一条中学校に移す。

■昭和23年、理事長伊坂員維氏自ら先進地の大阪に赴き、その組織、運営などを研究された。そして規約を定め、名称を「札幌市学校教護協会」と改め、市内中学校、高等学校25校をもって組織した。さらに、組織強化のため、各校に1名の幹事を置き、1日5名が一週間交代で校外補導にあたる。なお、幹事は、札幌市保護観察所より少年監護員の委嘱を受けて活動した。

■昭和26年5月、機関紙『はぐくみ』を創刊する。

■昭和33年4月、理事総会で、規約の一部を改正し、事務所を理事会で定めたところに置くことにする。
また、幹事長制を設け、初代幹事長に一条中学校教諭南光院喜代治氏を任命する。

■昭和33年7月、南1条西1丁目大通り消防署内に「札幌市青少年補導センター」が設置される。学校教護協会の事務所をここに移す。

■昭和37年5月、市内を7地区に分け、非行防止、校外補導の強化を図る。

■昭和38年11月、札幌市青少年補導センターの移転に伴い、当協会事務所も南1条西4丁目三金ビル内に移す。

■昭和39年4月、加盟校73校となる。

■昭和40年11月、札幌市青少年補導センターの移転に伴い、当協会事務所も北1条西4丁目札幌市役所内に移す。

■昭和46年11月、札幌市役所の移転に伴い、札幌市青少年補導センターと共に、当協会事務所も北1条西2丁目の現市庁舎に移す。

■昭和51年4月、加盟校101校となる。

■昭和55年6月、「札幌市少年補導センター」の移転に伴い、当協会事務所も、現在の南1条東2丁目、大通りバスセンタービル二号館に移る。

■昭和56年4月、「札幌市学校教護協会規約」、理事会において承認される。

■昭和57年4月、会費、生徒一人当たり25円から30円に値上げ、理事会において可決・承認される。従来の西区、南区より一部分離独立して中央地区を設置、7地区になる。

■昭和58年11月、生徒指導推進の一環として、近隣高校を含めた「札幌市中学校・高等学校標準服・制服一覧」を作成する。

■昭和59年4月、理事会において、「校外生活の指針」について一部修正の上、可決され、施行されることになる。

■昭和63年7月、「校外生活指導の指針」について、全面的に見直し、「校外生活における生活指導のめやす」として、総会で承認される。

■平成元年4月、加盟校155校となる

■平成3年4月、平成元年より市内9区になっていたが、当協会においても、この年、厚別区、手稲区を独立させる。

■平成5年4月、「校外生活における生活指導のめやす」について見直し、整理・統合・改廃し、名称も「校外における生活指導の目安」として総会で承認される。

■平成6年4月、会費、生徒一人当たり30円から35円の値上げを、理事会において承認される。

■平成7年6月、前年度に調査した「札幌市中学校・高等学校 標準服・制服一覧」を整備・補綴し、関係機関に送付する

■平成9年4月、「校外における生活指導の目安」について改訂を行う。

■平成10年4月、加盟校171校となる。

■平成11年4月、規約の抜本的見直しを行い理事総会で承認される。

■平成16年4月、理事長菊地康敏氏退職により、後任として、東白石中学校長佐藤信氏がなる。幹事長佐藤

潔氏退任により、後任として、東白石中学校教諭二ノ田仙彦氏がなる。

■平成17年4月、理事長佐藤信氏退職により、 後任に柏中学校長鳥居正年氏がなる。

■平成20年2月、ホームページを開設する。

■平成21年4月、理事長鳥居正年氏退職により、後任として、琴似中学校長高橋誠二氏がなる。幹事長二ノ田仙彦氏退任により、後任として、琴似中学校教諭深尾暢氏がなる。

■平成23年4月、理事長高橋誠二氏退職により、後任として、米里中学校長競和之氏がなる。

■平成25年4月、札幌自由が丘学園三和高等学校、クラーク記念国際高等学校、池上学院高等学校、星槎国際高等学校、飛鳥未来高等学校の新規加入により加盟校数172校になる。

■平成26年4月、理事長競和之氏退職により、後任として、石山中学校長前田敏文氏がなる。

■平成26年4月、星槎もみじ中学校、第一学院高等学校の新規加盟により加盟校数174校となる。

■平成28年4月、理事長前田敏文氏退職により、後任としてあいの里東中学校長小原善孝氏がなる。

■平成29年4月、理事長小原善孝氏があいの里東中学校から栄南中学校に転勤する。幹事長深尾暢氏退職により、後任として、屯田北中学校教諭菊地公一氏がなる。

■平成30年4月、札幌視覚支援学校の中学部が高等部と別に正式に加盟、北海道有朋高等学校および、青森山田高等学校札幌キャンパス校が新規加入し、加盟校数175校になる。

■平成31年4月、理事長小原善孝氏退職により、後任として平岡中学校長小池千秋氏がなる。幹事長菊地公一氏退職により、後任として、真駒内中学校教諭長岡秀政氏がなる。

■令和2年4月、飛鳥未来きずな高等学校、ヒューマンキャンパス高等学校の新規加盟により加盟校数177校となる。

■令和3年3月、明清高等学校が恵庭市移転により脱退。4月、星槎国際高等学校北学習センターの加盟により加盟校177校となる。

■令和4年3月、もみじ台南中学校がもみじ台中学校と合併したことにより、加盟校176校となる。また、4月以降、星友館中学校とのぞみ分校が新たにオブザーバー参加することとなる。

■令和4年4月、理事長小池千秋氏退職により、後任として啓明中学校長須藤勝也氏がなる。

■令和4年4月、もみじ台南中学校のもみじ台中学校への合併、ヒューマンキャンパスのぞみ高等学校の新規加盟により加盟校数177校となる。